今回のイギリス旅の記録です。
声を大にして言いたいのは、とにかく物価が高い、円が安いということでした。
ロンドンの美術館・博物館は無料で入れるので、入り口に「募金お願いしまーす」って募金箱と共に職員がいるので、そこを申し訳なさそうな顔で通り抜ける力さえあれば、お金がかからずに過ごせました。
まずは、テート美術館にあるこちらの絵。
ラファエル前派を勉強していると、影響を受けた画家としても出てくるフレデリック・ワッツの「希望」。
オバマ元大統領が演説で取り上げたことで有名になったそうな。
足元にあるのは胴でできた地球、竪琴には1本だけ弦が張ってあり、それが最後の「希望」を表しています。
この竪琴をワッツが描くにあたって参考にした竪琴が、実際に大英博物館の展示室69にあります。
あれ、本当に69だっけ、と思って一応検索。
ちょっと大英博物館公式もうちょっと他の写真ない…??
でも合ってました。
こちらのお部屋にあったハープコーナーの、
これ!
どうもこれを参考にしたそうです。
余談ですが、ハープの起源を神話まで遡ると、ギリシャの神アポロンが亀の甲羅に弦を張ったのが最初、と言われており、それってきっとこれだったんだろうなと思います。
余談ですが、今年の1月に大英博物館の館長(年収4000万円)募集のニュースが出ていました。
私もなれるかなと調べてみたのですが、いかんせんこちらの博物館は盗難品(強奪品?)が多いので、今それらの返還要求が各国から多くされており、そういった対応が非常に大変だそう。
メンタルが弱い私にはやはりできないなと、そっと辞退しました。(そもそも無理)
ナショナル・ギャラリー。
なんと運の悪いことに、イギリスではこれから「ナショナル・トレジャー展」があり、こちらに展示されている国宝級の絵画がイギリス中を巡業するということで、私が見たかった絵の大半がありませんでした。
日頃の行いか…
ナショナル・ギャラリーから見た、トラファルガースクエア。
ナポレオンVSネルソン提督が戦って、イギリスが勝ったトラファルガー海戦を記念して作られた広場。
そこにある像が三越のライオンのモデルになったライオンで、イギリスのアニマリエ、エドウィン・ランドシーア作です。
犬を描いたランドシーアの油彩画作品がV&Aにありました。
かわいい。
ロンドン自然史博物館。(V&Aのお隣)
海外を見て、日本を知る。
日本の国立科学博物館すごい。
私科博大好きっ子で、いつか東京・春・音楽祭の、科博で演奏する日を待ち侘びているのですが、科博の持つ世界に誇る骨格標本が、いかにすごいか改めて実感しました。
特にトリケラトプスとアパトサウルス。
科博にあるものが本当に美しくて、あれは日本の宝だなと実感しました。
話があっち行ったりこっち行ったり。
テート美術館蔵、ウィリアム・ウォーターハウスの「シャロットの娘」。
こちらもラファエル前派の影響を受けた画家の筆頭として名前が上がります。
美しい女性の絵をたくさん描いているので、興味がある方は調べてみてください!(丸投げ)
今回の旅は「如何に金をかけずに学ぶか」が自分のテーマだったのですが、1800年後半の地図を頼りに、当時の画家たちが住んでいた地域をチャリで回ってみました。
ホランド・パークがきっとこの画家たちのお気に入りの場所だったんだろうなと思いを馳せてみたり。
多分ここが⑩のバーン=ジョーンズが住んでいたところらへん。
そしてここが⑦のウォーターハウスが住んでいたところらへん。
今回の旅に限らず、イギリス絵画のことを調べていてよくわからないことがあると、メールでいつも相談させて頂いたテート美術館学芸員のローレンと!
いつも本当に親切に色々教えてくださって感謝です。
そんな感じの私のロンドン滞在紀でした。
憧れのハーピスト、ユアン・ジョーンズ氏に、リサイタルで演奏する曲を見ていただくというのが一番の目的だったのですが、そのほかにも自分がしたかったことが色々できてとても勉強になりました。
こういった経験を糧に、また日々練習に励もうと思います。
読んでくださってありがとうございました!